VDAライセンス 【Virtual Desktop Access license】 Microsoft VDA / Windows VDA
概要
VDAライセンス(Virtual Desktop Access license)とは、Windowsの利用権(ライセンス)の販売方式の一つで、サーバ上で起動したクライアントOSを遠隔から接続して利用する仮想化環境に対応したもの。米マイクロソフト(Microsoft)社が企業などの情報システム向けに販売している。通常、Windowsはパソコンなどに導入して利用者が対面でこれを操作するが、企業や官庁、学校などで大規模に利用する場合には、高性能なサーバを多数の仮想マシン(VM)に仮想化し、端末からネットワークを介して遠隔操作する仮想デスクトップインフラ(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)が用いられることがある。
VDAライセンスはそのような仮想デスクトップ環境で必要となるライセンスで、アクセスする端末あるいは利用者ごとに取得する必要がある。契約期間中は一定額を支払い続けるサブスクリプション(購読)型のライセンスで、利用環境や購入元の代理店にもよるが1ユーザーあたり月額1000円前後となっている。
技術的にアクセス手段(仮想デスクトップクライアントなど)が用意できればアクセス元の種類は問わず、仮想マシン上のWindowsとは異なるバージョンのWindows、Mac、Linux、Android、iOS、シンクライアントなどどんな端末からも操作できる。端末側がWindows 10/11 Enterprise E3/E5などの場合にはVDAライセンス不要で仮想デスクトップを併用できる。
VDI環境を自社で構築して運用する場合のほか、同社のMicrosoft Azureクラウドサービス上で提供される「Azure Virtual Desktop」(AVD)サービスを利用してWindows環境を構築する場合にも必要となる。
ちなみに、Windows Serverのデスクトップ環境を複数の利用者が遠隔操作する「RDS」(Remote Desktop Service)ベースの仮想デスクトップを利用する場合には、VDAライセンスではなく「RDS CAL」(RDS Client Access License)というライセンスが必要となる。