.cmdファイル
概要
.cmdファイルとは、Windowsで複数のコマンド(命令)やプログラム起動などを一つのファイルにまとめて記述し、一度に連続して実行できるようにしたもの(バッチファイル)。拡張子「.bat」のファイルと現在は実質的に同じもの。Windowsにはグラフィック表示やマウス操作などを用いるデスクトップ画面(GUI)の他に、コマンドプロンプト画面を開いて利用者が文字でシステムに対する命令を入力していくコマンドライン(CLI)が用意されている。
通常は対話的に一行ずつ打ち込んで実行するが、複数の命令をテキストファイルにまとめて記述したものを「バッチファイル」(batch file)という。このファイルの実行を指示すると、記載されたコマンドなどを先頭から順に一行ずつ実行してくれる。簡易な制御文で条件分岐や繰り返しを指示することもできる。
バッチファイルの拡張子には「.bat」と「.cmd」がある。前者はWindowsの前身のMS-DOSの時代からあり、「COMMAND.COM」プログラムが解釈して実行する仕組みだった。後者はWindows NTで新たに導入された拡張子で、Windows標準の「cmd.exe」プログラムが実行する。書式などは共通で、現在ではどちらもcmd.exeが実行するため挙動にもほとんど違いが無い。
近年のWindowsではcmd.exeに代わり新しいコマンドラインシェルの「Windows PowerShell」が標準で搭載されている。PowerShellでは従来のバッチファイルの仕組みは「スクリプト」(script)と呼ばれており、「.ps1」の拡張子を持つファイルに記述して実行することができる。
(2022.2.12更新)