プライベートネットワーク 【private network】
概要
プライベートネットワーク(private network)とは、ある組織内や建物内で運用されるコンピュータネットワーク。内部の機器を接続してデータを交換するために用いられ、インターネットに接続する場合でも外部からは非公開の状態で運用される。主に企業や官庁、家庭など組織内での機器や構成員の間の通信のために構築される。コンピュータ間でファイル共有を行なって業務に必要なファイルを送受信したり、接続されたプリンタを用いて印刷するといった用途に用いられる。
インターネットへ接続する場合は、内部からインターネット上のサーバなどへ接続して情報や機能、サービスを利用することはできるが、外部から内部の機器へ着信して情報や機能を提供する動作はできないよう一定の制限が課されることが多い。
TCP/IPのIPアドレスの割り当て・運用に関する文脈では、インターネット上で通信可能な「グローバルIPアドレス」ではなく、そのネットワーク内部でしか直接通信できない「プライベートIPアドレス」(ローカルIPアドレスとも)を用いて構築されたネットワークのことを指す場合もある。
ただし、大学などではグローバルアドレスを用いながらインターネットとの境界で一定の制限をかけてプライベートなネットワーク運用を行う場合もあるため、必ずしもプライベートアドレスが割り当てられていることとは一致しない。
対義語は「パブリックネットワーク」(public network)で、インターネットや公衆無線LAN(Wi-Fiスポット)など、不特定多数の組織や利用者、機器などが直接繋がれている公共的なネットワークを指す。グローバルIPアドレスで運用されているネットワークを意味する場合もある。
Windowsのネットワーク機能では、コンピュータが接続されたネットワークがプライベートネットワークかパブリックネットワークか選択・指定することができ、プライベートネットワーク上では他のコンピュータとのファイル共有などが許可される。
(2020.4.3更新)