135番ポート 【port 135】 ポート135 / TCP135番

概要

135番ポート(port 135)とは、インターネットなどの通信アプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はWindows遠隔手続き呼び出し(RPCRemote Procedure Call)が利用する。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIPInternet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCPTransmission Control Protocol)あるいはUDPUser Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数でい、これを「ポート番号」という。

135番ポートの用途

135番ポートはそのようなポート番号の一つで、ネットワークを通じて他のコンピュータで動作しているプログラムの機能を呼び出すRPCリモートプロシージャコール)のために用いられる。

RPCには様々な種類があり、135番ポートを利用するのは「DCE」(Distributed Computing Environment)と呼ばれる規格で定められたRPC仕様だったが、米マイクロソフトMicrosoft)は自社製品向けにこれを拡張した「MS-RPC」(Microsoft Remote Procedure Call)という仕様を策定した。現代ではWindows等がうMS-RPC通信が135番ポートの主な用途となっている。

この用途はインターネット運用団体のIANAによって「DCE endpoint resolution」(epmap)の名称で登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCPUDPの両方が割り当てられているが、主にTCPが用いられる。

RPCを含むWindowsの連携機能は主に組織内ネットワークで用いられるものである。Windowsネットワーク機能はよくサイバー攻撃の標的となるため、何らかの事情でどうしても必要でない限り135番ポートはネットワーク境界で遮断するようルータファイアウォールなどに設定しておくべきとされる。このようなポートは他に137139番445番などがある。

(2022.12.29更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる