RDP 【Remote Desktop Protocol】 リモートデスクトッププロトコル
概要
RDP(Remote Desktop Protocol)とは、画面の表示内容を遠隔のコンピュータに転送するリモートデスクトップを実現するためのプロトコル(通信規約)の一つ。米マイクロソフト(Microsoft)社が開発したもので、Windowsのリモートデスクトップ機能で利用されている。「リモートデスクトップ」(remote desktop)あるいは「仮想デスクトップ」(virtual desktop)は、サーバコンピュータの画面をネットワークを通じて別のコンピュータ(クライアント)に転送し、利用者が遠隔のコンピュータを手元にあるかのように操作できる技術である。
RDPは利用者が操作するローカル側とネットワークの向こうにあるリモート側との間の通信に用いるデータ形式や伝送手順を定めている。リモート側の画面情報をリアルタイムでローカル側に送信したり、ローカル側でキーボードやマウスなどを用いて操作・入力した情報をリモート側に伝達することができる。
最新版の仕様では、24ビットフルカラー表示や、高解像度の大画面や複数画面への対応、リモート側の音声のローカル側での再生、暗号化による伝送内容の秘匿、クリップボード共有による文字や画像の転送、ローカル側プリンタでの印刷などに対応している。
RDPのサーバやクライアントは同社のWindowsやWindows Serverに標準で同梱されているため、特にソフトウェアの導入や設定などを行わなくてもすぐにリモートデスクトップ機能を利用することができる。RDPの仕様は公開されており、同社以外が開発したRDPサーバやRDPクライアントなどもあり、Windows以外の環境で動作するものもある。
RDPサーバは標準ではTCPまたはUDPの3389番ポートでクライアントから接続を待ち受ける。接続するとログイン試行が可能なため、リモートワークなどのためにインターネットから接続可能にしておくとサイバー攻撃の足がかりとして狙われる危険がある。外部から接続可能にしたい場合は待ち受けポートを3389以外に変更するか、VPNシステムなどを組み合わせて外部から直に接続できないように運用することが推奨される。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 仙台CTF2019 セキュリティ技術勉強会「不正アクセス対応 RDP編
」(PDFファイル)にて引用 (2019年9月)