WAV 【Waveform Audio File Format】 .wavファイル / WAVE形式 / WAVフォーマット
概要
WAV(Waveform Audio File Format)とは、音声データを記録するためのファイル形式の一つ。Windowsが標準で対応している形式として有名で、ファイル名の標準の拡張子は「.wav」。通常は非圧縮のPCM形式の音声データを記録する。汎用のデータ記録用ファイル形式である「RIFF」(Resource Interchange File Format)形式を元に米マイクロソフト(Microsoft)社と米IBM社が共同開発したファイル形式で、音声信号をデジタルデータ化したものをファイルに記録する形式を定めている。
ファイル内でのデータの配置や格納方式のみを定めた「コンテナフォーマット」の一つであり、記録する音声データは様々な圧縮形式から選択することができる。特定の形式で記録されたデータを扱うには、その形式を扱うためのコーデック(CODEC:COmpressor/DECompressor)が必要となる。
標準では無圧縮のPCM方式(リニアPCM)のデータが記録されていることが多いため、「無圧縮の音声フォーマットである」と説明されることもあるが、PCM以外のコーデックを用いて別の形式のデータを記録することもできる。実際、WMA形式やMP3形式のWAVファイルも存在する。
PCM形式のWAVファイルはWindowsのオーディオ機能や音声を扱う多くのソフトウェアが標準で対応しているため、録音やデータ交換、マスターデータの保管などのために用いられることがある。無圧縮でデータが巨大になるため、最終的に配布などを行う際の形式として用いることは少ない。
(2023.12.15更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 文化庁委託事業 映像データの取り扱いに関する技術セミナーに向けた教材作成並びに講師派遣委託事業 IMAGICA「映画・映像データの取り扱い、仕組みと実際」(PDFファイル)にて参照 (2016年3月)
- 国立映画アーカイブ 委託調査 IMAGICA「デジタル映像の制作・流通に用いられるファイルフォーマットに関する調査 報告書」(PDFファイル)にて参照 (2015年3月)