ホットアド【hot add】

概要

ホットアドとはコンピュータ仮想化ソフトなどにおける機能の一つで、稼働中の仮想マシンを停止せずにCPUメモリなどのハードウェア資源を動的に追加すること。利用するにはハイパーバイザゲストOSの両方が対応している必要がある。
ホットアドのイメージ画像

通常、仮想化環境において仮想マシンVM)のCPU数やメモリ容量を変更するには設定変更後に再起動が必要になる。ホットアドに対応した環境では、仮想マシンを稼働させたままリソースを追加できるため、サービス停止時間を発生させずに処理能力を増強できる。

仮想化環境では、ハイパーバイザが物理ハードウェア仮想マシンの間を仲介し、リソースの割り当てをソフトウェア的に管理している。この構造があるため、物理マシンであれば筐体を開けて部品を組み込む必要がある作業を、仮想マシンでは管理ツールからの操作だけで完結させることができる。

追加されたリソースはゲストOS側で認識されて即座に利用可能な状態になる。例えば、メモリのホットアドでは、管理ツールから割り当て量を増やす操作を行うと、ゲストOSがその変更を検知して追加メモリを使用できる状態にする。CPUも同様に、仮想プロセッサ数を増やすことでゲストOSが新たなコアを認識し、処理に利用できるようになる。

仮想ディスクの追加に対応する製品では、保存容量をオンラインで拡張できる場合もあるが、ゲストOS側でパーティション作成やファイルシステムの拡張作業が別途必要になることもある。なお、仮想化製品によっては仮想マシンの作成時にホットアド機能を有効化しておく必要がある。

ホットリムーブ (hot remove)

ホットアドと対になる概念が「ホットリムーブ」である。稼働中のリソースを動的に削減する操作を指すが、実行状態のOSに影響を与えずにリソースを差し引く処理は技術的に難しく、ホットアドには対応するがホットリムーブはできない環境も多い。ホットアドとホットリムーブを合わせて「ホットプラグ」と呼ぶこともあるが、この用語は仮想化環境に限らず、通電状態での物理的な装置の着脱にも用いられる。

(2026.5.28更新)
 

他の辞典等による「ホットアド」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。