Sysprep 【System Preparation Tool】 システム準備ツール / sysprep.exe

概要

Sysprep(System Preparation Tool)とは、組織内でWindowsを大規模に導入する際に使用されるツールの一つで、導入済みWindowsの複製展開(クローニング)およびコンピュータごとに固有な情報の設定を支援するもの。

ある一台のコンピュータに導入したWindowsシステムから複製可能な「マスターイメージ」を作成し、他のコンピュータに複製(クローニング)する。多くのコンピュータに一斉に同じシステム環境を展開することができる。

導入済みのWindowsにはセキュリティ識別子SID)やライセンス情報のようにコンピュータごとに固有の設定情報が含まれており、丸ごと他のコンピュータに複製しても正常に動作しないため、Sysprepは固有の情報を削除して複製時に改めて設定し直すことができるようにする。

再設定作業は複製時に画面表示に従って入力するが、これに自動応答する設定ファイル(応答ファイル)を作成して自動化することもできる。アプリケーションを導入後にマスターイメージを作成すれば、アプリケーションごと複製先に展開することができる。

なお、コンピュータの機種や仕様が異なる場合にはSysprepによるクローニングは適用できず、機種ごとにイメージを作成して同一機種に展開する必要がある。また、利用者ごとに設定やアプリケーションが細かく違う場合などには手作業による調整が必要になるためSysprepによる恩恵は限定的となる。

(2024.2.14更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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