ユーザーライセンス 【user-based licensing】

概要

ユーザーライセンス(user-based licensing)とは、ソフトウェアの使用許諾契約(ライセンス)の一種で、コンピュータ(デバイス)に対してではなく利用者(ユーザー)に対してライセンスを付与する方式。法人向けの大口販売やサブスクリプション型の販売方式でよく用いられる。

オペレーティングシステム(OS)やクラウドサービスなどに登録されている利用者アカウントとソフトウェアの利用権限を対応付ける方式で、ライセンスを得た利用者はソフトウェアが導入されたシステムに自分のアカウントログインすると起動して使用できるようになる。

ソフトウェアが導入済みの機器であっても、ユーザーライセンスが紐付けられていないアカウントログインすると利用権が無いため起動することができない。ソフトウェアを導入する機器は一台に限らない契約であることが多く(無制限の場合もある)、その場合は一本分の購入代金で職場と自宅のパソコン、モバイル端末など、複数の機器で同じソフトを使用できる(同時に起動できるのは一台)。

Microsoft 365のようにソフトウェアの利用権を月単位や年単位で購入するサブスクリプション方式で販売されるソフトウェアでよく用いられるライセンス方式である。一方、導入するコンピュータに利用権を紐付ける昔ながらのライセンス方式を「デバイスライセンス」(device-based licensing)という。

(2022.2.9更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。