仮想化環境 【virtualized environment】 仮想環境 / virtual environment
概要
仮想化環境(virtualized environment)とは、コンピュータなどの物理的な機器(ハードウェア)を、仮想化技術により複数の仮想的な機器に分割し、それぞれを独立に運用する環境。対義語は個々のハードウェアをそのまま一台の機器として扱う「物理環境」。仮想化とは機器の持つ機能や能力、容量などをソフトウェア的に分割あるいは統合し、複数の機器をまとめて一台のように振る舞わせたり、一台の機器を分割して複数の独立した仮想的な機器として振る舞わせる技術である(通常は後者の分割を指す)。
仮想化環境はコンピュータなどIT資源をそのまま用いず、仮想化された仮想マシン(VM:Virtual Machine)などの単位で運用する。サーバなどを仮想化環境で運用することにより、機器の物理的な構成とソフトウェアやシステムの運用を分離することができる。
これにより、用途ごとに複数の物理的なサーバ機に分かれて運用されていたシステム群を単一のサーバインフラに統合(サーバ統合)して管理の集中化や効率化を図ったり、機器メンテナンスなどの際に仮想マシンを別の物理サーバに移転してサービスを継続するといった柔軟な運用が可能となる。
(2020.6.10更新)