プラグアンドプレイ 【PnP】 Plug and Play
概要
プラグアンドプレイ(PnP)とは、「繋げばすぐに使える」という意味の英語表現で、コンピュータに周辺機器や拡張カードなどの装置を追加・接続する際に、システムが自動的に導入・設定を行い利用可能な状態にするもの。狭義には、Windowsにおけるそのような機能のこと。かつてのコンピュータでは、周辺機器を追加・接続した後に、オペレーティングシステム(OS)へのデバイスドライバなど関連ソフトウェアの導入や、システムへの装置の情報の登録、I/OポートアドレスやIRQといった一般の利用者にはまったく意味不明な技術的な項目の設定などの作業を手動で行わなければならなかった。
プラグアンドプレイの仕組みが整備されたコンピュータや接続規格では、装置の種類や機種の自動検出、基本的な機能を利用するための制御方式の標準化・共通化(共通ドライバでの制御)、ドライバソフトのインターネット経由での自動取り寄せなどの機能を用いて、導入時の利用者の設定作業をほとんどあるいはまったく不要にしている。
現在では、PCI Express、SATA、USB、IEEE 1394など主要な接続規格および対応製品の多くがプラグアンドプレイの仕組みに対応しており、人手で設定作業を行うことはほとんどなくなった。手動設定がほとんど過去の遺物となっていくに従い、プラグアンドプレイという用語もほとんど使われなくなっている。
WindowsのPlug and Play
なお、狭義には、Windowsの機能および仕様の一つである「Plug and Play」を指すことがある。米マイクロソフト(Microsoft)社と米インテル(Intel)社が協力して策定した仕様で、Windows 95で導入された。
装置の追加時に他の装置と重複しないよう自動的に通信設定を行い、装置側に種類や型番を照会、システムへの登録や設定、ドライバソフトの導入などを自動的に行なってくれる。導入初期には手動での調整が必要になることもあったが、ハードウェア側の対応が広まるとほぼ自動で設定が可能となった。
後に、Microsoft社は同一ネットワーク内にあるコンピュータと情報機器などの間で接続・設定作業を自動化する「UPnP」(Universal Plug and Play)仕様を策定し、概念や実現する機能こそPlug and Play仕様と似ているが、技術的な詳細には共通する部分がまったくない別物である。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 岩手県立総合教育センター 岩手県教育研究発表会 発表資料「小・中学校においてコンピュータやネットワークを 安全に利用するための研究」(PDFファイル)にて参照 (2006年1月)