読み方:ユーエヌシー
UNC 【Universal Naming Convention】
概要
UNC(Universal Naming Convention)とは、Windowsネットワーク上で共有されているファイルなどの位置を表記する標準的な記法。対象の存在するコンピュータ名と、その中での位置(共有名やパスなど)を組み合わせ、「¥¥コンピュータ名¥資源の共有名¥資源内での位置」という形式で表される。Windowsではファイルやフォルダなどの位置を指し示すパス(path)表記として、ドライブ名やディレクトリ名、ファイルを「¥」記号(日本以外ではバックスラッシュ)でつなぎ合わせた「C:¥Windows¥System32¥cmd.exe」といった記法を用いるが、これをネットワーク上の共有資源に拡張したものである。
例えば、コンピュータ名「MYPC」上で「MyShare」という共有名が設定されたフォルダの中にある「Documents」フォルダの「Memo.txt」ファイルを指し示すUNCは「¥¥MYPC¥MyShare¥Documents¥Memo.txt」となる。通常と異なり先頭が「¥¥」から始まることで、ネットワーク上の資源であることが分かる。
UNCは通常のパス名と同じように、設定ファイルやコマンドプロンプト、「ファイル名を指定して実行」機能などで入力することができるが、コマンドプロンプトでカレントディレクトリに指定することはできない。ただし、ネットワークドライブとしてドライブレターを割り当てれば指定できるようになる。
コンピュータ名の部分はIPアドレスで指定することもできる。Windows上の共有だけでなく、LinuxなどでSambaなどの互換ソフトウェアを用いて共有しているフォルダにもアクセスすることができる。なお、「..¥」表記などで共有フォルダよりも上位に遡って参照することはできない。
(2025.8.20更新)