コミット 【commit】 コミットメント / commitment
概要
コミット(commit)とは、確約する、誓約する、専心する、傾注する、委ねる、(過ちを)犯す、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、処理や変更などを確定させる、反映させる、といった意味で用いられることが多い。データベースシステムにおけるコミット
トランザクション処理において、関連する処理がすべて成功し、結果を確定させることをコミットという。
トランザクション処理では一体不可分な複数の処理が「すべて成功」か「すべて失敗」のいずれかになるよう制御している。すべての処理が成功し、データベースの状態を処理結果によって更新することをコミットという。
一方、途中でいずれかの処理が失敗し、完了済みの処理をすべてキャンセルしてトランザクション開始前の状態に戻すことをロールバック(rollback)という。
バージョン管理システムにおけるコミット
いくつかのバージョン管理システム(VCS)では、利用者が手元で編集・更新したファイルの内容をリポジトリに反映させる処理のことをコミットという。「コミットする」のように動詞として用いることもある。
一般的なVCSでは一つのプロジェクトに関連する複数のファイルをリポジトリと呼ばれる専用のファイル保管領域で管理しており、利用者はリポジトリからファイルを取得して内容を編集する。編集したファイルをリポジトリへ登録することをコミットと呼び、そのファイルの最新バージョンとしてリポジトリに保管される。
コミッター (committer)
分散バージョン管理システムにおいて、リポジトリへコミットする権限が一部の利用者にのみ与えられている場合に、そのような利用者をコミッター(committer)という。
企業内の小規模プロジェクトのようにメンバーが少数の身内に限られている場合は誰でも自由にコミットできる設定で運用することが多いが、著名なオープンソースソフトウェアや企業内の大規模プロジェクトなどでは、コミットできる権限を一部の利用者に限定することがある。その場合、個々の開発者は更新内容をリポジトリへ送信してコミットを依頼し、コミッターが内容を確認して許可あるいは拒否する。
一般の外来語におけるコミット
ビジネス分野などで一般の外来語としてコミット(する)という表現用いられることもあり、「責任を負う」「専念する」「主体的に関わる」「結果を約束する」といった意味合いで用いられることが多い。