Citrix Virtual Desktops 【Citrix XenDesktop】
概要
Citrix Virtual Desktops(Citrix XenDesktop)とは、米シトリックス(Citrix Systems)社の仮想デスクトップシステムの一つで、サーバコンピュータ上の仮想マシン(VM)上でオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトを動作させ、利用者がネットワークを通じて入出力専用の端末から操作できるようにするもの。サーバ上にソフトウェアとして構築された仮想的なコンピュータでWindowsなどのシステムを起動し、そのデスクトップ画面をネットワークを通じて利用者の操作する端末の画面に転送する。利用者はリアルタイムに転送・描画される画面を見ながら手元のキーボードやマウスでシステム操作・使用することができる。
端末側では画面出力と利用者による操作・入力のみを行い、実際に操作しているアプリケーションのプログラムやデータの実体は存在せず、すべてサーバ側に置かれている。
姉妹製品のCitrix Virtual Appsではサーバ上で稼働するOSの実体は一つだが、Citrix Virtual Desktopsでは仮想マシンにより各利用者ごとに独立したOS環境が用意される。利用者はあたかも自らの専用のパソコンなどが用意されているのと同じようにサーバ上の環境を使用することができる。
サーバは企業などが自らの施設内に設置したもの(オンプレミス)を使うこともできるが、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどクラウドサービス(IaaS)上に展開することもできる。
当初は「XenDesktop」という製品名だったが2018年に現在の名称に改められた。また、大規模環境向けの上位エディションは同社のVirtual Appsの機能を内包しているため、「Virtual Apps and Desktops」の製品名で提供される。
(2019.9.17更新)