スパンボリューム【spanned volume】
概要

主にダイナミックディスク環境で利用され、2台から最大32台までの物理ディスクにまたがる未割り当て領域を結合して単一の大容量ボリュームを構成できる。データは先頭の領域から順に書き込まれ、容量が満杯になると次のディスクの領域へと続く。利用可能な総容量は、構成する各領域の合計となる。個々のディスクが小容量であっても、それらを連結することで大きな保存領域を確保できる。
ボリュームの作成後に新たなディスクや未割り当て領域を追加して容量を拡張することも可能である。一方、一度組み込んだ特定のディスクや領域だけを選択的に切り離すことはできない。一部を除外したい場合は、ボリューム全体を削除して再構成する必要がある。また、Windowsの起動ボリュームやシステムボリュームをスパンボリューム上に配置することはできない。
複数のディスクを使用するものの、ストライプボリューム(RAID 0相当)のようにデータを分散配置して並列アクセスを行うわけではないため、アクセス性能の向上は見込めない。また、ミラーボリューム(RAID 1相当)のような冗長化の仕組みも備えておらず、構成ディスクのいずれか一つに障害が発生するとボリューム全体のデータへアクセスできなくなる危険性がある。
なお、この機能はWindows NT 4.0などで提供されていた「ボリュームセット」をWindows 2000以降のダイナミックディスク環境向けに再定義したものである。近年のWindowsでは、ダイナミックディスクに代わる仕組みとして記憶域スペース(Storage Spaces)が提供されており、用途によってはこちらが選択されることもある。
(2026.6.12更新)