UPnP 【Universal Plug and Play】 ユニバーサルプラグアンドプレイ
概要
UPnP(Universal Plug and Play)とは、機器を通信ネットワークに接続すると、複雑な設定作業などを行わなくても即座に他の機器と通信したり、その機能を利用できるようにする通信規約(プロトコル)。構内ネットワーク(LAN)に接続した機器に対して自動的に利用可能なアドレスを割り当て、ネットワーク上の他の機器から発見できるよう存在を知らせたり、自身の機能などを通知したりする手順を定めている。他の機器から操作したり、状態を確認したり、機能を呼び出して利用する標準的な方法も提供する。
家庭内LANに接続されたパソコンやAV機器、通信機器(ブロードバンドルータなど)の間で設定作業を簡略化して簡単に接続できるようにするために用いられることが多いが、汎用的な規格であり様々な用途で用いられる。DLNAのようにUPnPを基盤として利用し、より高度な機能を提供する技術規格もある。
UPnPは下位の通信プロトコルとしてIPやTCP、HTTP、DHCPを用いるため、機器やネットワークがこれらに対応している必要がある。イーサネット(Ethernet)LANやWi-Fiネットワークで用いるのが一般的だが、電力線通信(PLC)やIEEE 1394など他の方式にも対応しており、これら接続形態の違いを吸収して相互に通信できるようにすることもできる。
UPnPは1999年に米マイクロソフト(Microsoft)社が発表したもので、同社も参加する業界団体UPnPフォーラム(UPnP Forum)が標準仕様を策定していた。2016年にIoT関連技術の標準化を推進する業界団体OCF(Open Connectivity Foundation)に移管された。
名称の由来は、同社のWindowsでパソコンに周辺機器を接続すると即座に使用できるようにする「PnP」(Plug and Play:プラグアンドプレイ)からで、これをネットワーク対応に発展させたものという意味合いが込められているが、異なる技術を基盤に新たに開発されたものであり、技術的な繋がりや共通点はない。
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この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 独立行政法人情報通信研究機構(NICT) 新世代ネットワーク推進フォーラム IPネットワークWG レジデンシャルICT SWG 戦略ビジョンタスクフォース「家庭生活に役立つホームネットワークの在るICT社会像の実現に向けた調査報告書」(PDFファイル)にて引用 (2011年11月)