オープンライセンス 【open license】

概要

オープンライセンス(open license)とは、著作物に適用される利用許諾契約(ライセンス)の一種で、その著作物を誰でも自由に利用できることを認めるもの。一般には自由に入手、利用、改変、再配布できるライセンスを指す。

作者が著作物の公開時に適用する利用許諾の一種で、利用に対価を求めず、誰でも自由に利用することを許可する。著作権の放棄(パブリックドメイン)とは異なり、作者は引き続き著作権を保有し、「改変、再配布時には原著作者を表記する」「派生著作物を同条件で公開する」等の制約を課す場合もある。

オープンライセンスの条件は作者が独自に規定して適用することができるが、誰でも簡単に条件を明示できるよう、定型的なライセンスがいくつか公開されている。最も有名なのは非営利団体クリエイティブ・コモンズCreative Commons)が公開している「CCライセンス」(Creative Commons License)で、他にGNUプロジェクトの「GFDL」(GNU Free Documentation License)などもよく知られる。

オープンライセンスに基づいて公開されたデータ集を「オープンデータ」(open data)、文章や図表、画像、音声、動画などのコンテンツを「オープンコンテンツ」(open content)という。インターネット上にはフリー百科事典の「Wikipedia」(ウィキペディア)やフリー画像素材サイトのように、オープンライセンスで公開されているWebサイトが数多く存在する。

ソフトウェアの場合には、プログラミング言語などで書かれたコンピュータプログラムであるソースコードを公開し、自由な利用や改変、再配布を認める「オープンソースライセンス」が適用されることが多い。ソースコードは非公開だが、実行形式のプログラムを自由に利用、再配布できるフリーソフトウェアなどもあり、その場合はオープンソースではないがオープンライセンスに基づいて公開されている。

(2025.2.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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