オーバーコミット 【overcommitment】

概要

オーバーコミット(overcommitment)とは、コンピュータ仮想化して複数の仮想マシン(VM)を立ち上げる際に、各VMに割り当てるリソースの合計が物理的なリソースの上限を超えることを許容する方式。

VMには物理マシンに存在するCPUの実行時間やメインメモリなどを分割して割り当てるが、実際にはすべてのVMが常にすべてのリソースを使い切ることは稀で、処理の需要の増減に応じて「遊び」が生じることが多い。

オーバーコミット機能を利用して物理的な上限を超えて各VMリソースを多めに割り当てておくことで、上限通りに割り当てた場合よりも負荷が高まった際に多くのリソースを動員できるようになる。当然のことながら、すべてのVMが同時に割当量すべてを使い切ることはできないため、同時に複数のVMの負荷が高まると見た目の割当量よりも少ない段階で性能や容量が制約されることになる。

(2021.8.13更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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