SR-IOV 【Single-Root Input/Output Virtualization】 シングルルートI/O仮想化

概要

SR-IOV(Single-Root Input/Output Virtualization)とは、PCI Express(PCIe)の拡張仕様の一つで、仮想化環境で装置を共有する機能。各仮想マシン(VM)に対してあたかも個別の物理的な装置が接続されているかのように振る舞わせることができる。

SR-IOVに対応したPCIeデバイスは、ハイパーバイザが装置を操作・制御するための物理機能(PF:Physical Functions)と、仮想マシンVM)が装置の持つ機能にアクセスするための仮想機能(VF:Virtual Functions)を提供する。

ハイパーバイザは物理機能を操作して装置を仮想的に複数の装置に分割し、それぞれ稼働中の仮想マシンに割り当てる。各仮想マシンからは、あたかも物理的な装置を占有しているかように、そのPCIeデバイスの機能を利用することができるようになる。

PCIeデバイスハードウェアとして提供する機能であるため、ソフトウェアによる仮想化に比べ高速に動作する利点がある。PCIeデバイス自体、物理コンピュータ側のBIOS/UEFIハイパーバイザのすべてが対応している場合に利用でき、NICネットワークインターフェース)など性能を大きく左右する装置でよく用いられる。

(2023.10.26更新)

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