Windows PE 【Windows Preinstallation Environment】

概要

Windows PE(Windows Preinstallation Environment)とは、Windowsの特殊なバージョンで、CDやDVD、USBメモリなどから直接で起動できる軽量なシステム。歴代のWindowsのバージョン毎に、それを元にしたWindows PEが提供されている。

Windowsをコンピュータにインストールする際の初回起動時や、ハードディスクの障害などでOSが起動しなくなったコンピュータの復旧作業のために主に利用されている。パソコンメーカーが製品にOEM版Windowsをインストールする場合や、大企業などで多数のコンピュータに一斉にWindowsをインストールする場合などにも利用される。

通常のWindowsと異なり512MBといった少ない容量のメインメモリ(RAM)で動作させることができ、ハードディスクなどのストレージ装置も必須ではない。プログラムやスクリプト、コマンドなどの実行、ネットワーク接続、セキュリティ機能、仮想化機能などは通常Windowsと同様に使用できる。

汎用の(常用する)OSとしては設計されておらず、ファイルサーバWindowsドメイン(ADドメイン)への参加、リモートデスクトップ、Windows Installer(MSIファイル)によるアプリケーションの導入などの機能は制限されている。また、連続で72時間以上稼働し続けると強制的に再起動し、システム設定などが初期状態に戻される。

(2022.6.17更新)

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