ライセンスサーバ【license server】
概要

ソフトウェアのライセンス管理方式には、特定の端末や利用者に固定的に割り当てる方式と、一定数のライセンスを複数の利用者で共有する方式がある。後者のうち、実際に起動中の利用者数だけを数えて管理する方式を「フローティングライセンス」という。ライセンスサーバはこの方式で運用されることが多く、ソフトウェアの起動要求を受け付け、空きがあれば使用を許可する。
利用者がソフトウェアを起動すると、クライアント側のプログラムはライセンスサーバへ接続し、利用権の取得を要求する。サーバは登録済みのライセンス情報と現在の利用状況を照合し、上限の範囲内であれば割り当てを行う。利用終了時にはライセンスがサーバへ返却され、次の要求に再利用される。全ライセンスが使用中の場合、新たな起動要求は拒否されるか、空きが生じるまで待機を求められる。
この仕組みにより、同時利用数に応じたライセンス数の調整が可能となり、全利用者分を個別に購入する場合と比べてコストを抑えられることがある。管理者側でも利用状況を集中管理でき、契約数を超えた利用の防止や利用実績の把握が可能になる。この方式を用いる製品はCAD、CAE、3DCG制作ソフトウェア、科学技術計算ソフトウェアなど高価な業務用アプリケーションが多く、ライセンス管理システムとして「FlexNet Publisher」や「Sentinel RMS」などがよく利用される。
近年ではクラウドサービスの普及に伴い、構内ネットワーク(LAN)内のサーバではなくクラウド上でライセンスを管理する方式も増えている。利用者の認証や同時利用数の確認といった基本的な仕組みはオンプレミス型と同様であり、ライセンスサーバの機能をオンラインサービスとして提供する形態と考えられる。
(2026.6.10更新)