再配布 【redistribution】 再頒布 / 二次配布
概要
再配布(redistribution)とは、コンピュータプログラムやデータなどを著作者や販売者以外の者が複製し、第三者に渡すこと。元来は有償(販売/実費頒布)か無償かは問わないが、文脈によって無償の場合のみを指すこともある。ソフトウェアや映像、音声、画像、文章などがインターネットなどで無償で公開されている場合、権利者からデータを取得した本人が利用することは自由にできるが、必ずしも再配布の自由を認めているとは限らない。利用規約(ライセンス)で再配布を禁止あるいは制限(販売は禁止など)している場合があるため注意する必要がある。
なお、著作権が放棄されているか、ライセンスで明示的に許可されているか、著作者に直に許諾を得た場合を除き、他者の著作物を再配布する行為は各国著作権法により禁じられており、配布されているデータは海賊版(違法コピー)ということになる。
物品と異なりデジタル化された情報は所有者が簡単に複製することができ、インターネットの普及により知人など限られた範囲に留まらず無差別・大規模に提供することも可能になった。オープンソース運動など複製や配布を奨励する立場からは好ましい変化だが、商用の著作物の権利者にとっては容易に海賊版が流通する受難の時代となった。
近年では自由な再配布を認めないデータについて、暗号化などにより複製や送信を技術的に制限したり禁じる措置が取られることが増えており、そのような手法を「デジタル著作権管理」(DRM:Digital Rights Management)と総称する。
(2018.10.28更新)