ハイパーコンバージドインフラストラクチャ 【HCI】 Hyper-Converged Infrastructure
概要
ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)とは、企業向けの情報システム製品の一つで、一台のサーバコンピュータに仮想化基盤として必要な機能をまとめ、これを必要な台数繋いで全体として一つのサーバインフラとして稼動させるシステム。サーバやソフトウェア、ネットワーク機器、ストレージ機器などを一つの仮想化基盤システムとしてパッケージした製品を「コンバージドインフラストラクチャ」(converged infrastructure)という。ハイパーコンバージドインフラストラクチャはこの考え方を押し進め、単一の機器で基盤を構築できるようにしたものを指す。
大きな特徴はSANやNASなど専用の機器としてストレージを用意せず、サーバコンピュータに内蔵されたストレージ装置を用いる点で、ストレージを仮想化して管理する「SDS」(Software-Defined Storage)によって複数台のサーバのストレージ装置を統合してシステム全体のストレージとして運用することができる。
性能や容量を増強したい場合は同じサーバ機を増設してシステムに組み込むだけでよく、「小さく産んで大きく育てる」形のシステムを構築することができる。コンバージドインフラと同じく機器の組み合わせは検証や調整が済んでいるため安定動作を期待でき、ハードウェアに関する窓口も一社でまとめて対応してもらうことができる。一方、コンバージドインフラには含まれるネットワーク機器・機能は提供されないことが多く、自前で構築・運用する必要がある。
(2023.12.14更新)