インターネット接続共有 【ICS】 Internet Connection Sharing

概要

インターネット接続共有(ICS)とは、Windowsのネットワーク機能の一つで、インターネットに接続されたWindowsパソコンを通じて、LAN上の他のコンピュータもインターネットにアクセスできるようにするもの。

インターネット普及の初期に家庭からインターネットにアクセスする主な手段だったダイヤルアップ接続(アナログモデムと電話回線を用いる)では、インターネットに繋がるのはモデムを接続したコンピュータ一台だけで、家庭内LANなどで他のコンピュータが接続されていても同時にインターネットを利用することはできなかった。

Windows 98ではインターネット接続共有が導入され、これをオンにしたコンピュータがダイヤルアップすると、周囲のLAN上のコンピュータもこれを経由してインターネットに接続することができるようになった。

インターネット接続事業者(ISP)からグローバルIPアドレスが割り当てられ、直接インターネットにアクセスできるのはダイヤルアップしたコンピュータのみのため、周囲のコンピュータにはICSが自動的にプライベートIPアドレスを与え、自動的にアドレス変換を行って透過的に接続できるようにしてくれた。

ダイヤルアップ接続を想定した機能だが、ADSLやFTTH、無線LAN(Wi-Fi)、移動体データ通信(モバイルインターネット)などの接続方式を利用する場合も、Wi-Fiとイーサネット(Ethernet)といったようにネットワークインターフェースが二つ(ローカル側とグローバル側)あれば、それらの間でインターネット接続共有を利用することはできる。

(2018.11.6更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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