プロパティ 【property】 prop / 属性
概要
プロパティ(property)とは、財産、資産、物件、所有物、特性、属性、性質、効能などの意味を持つ英単語。ITの分野では、ソフトウェアが取り扱う対象(オブジェクト)の持つ設定や状態、属性などの情報をプロパティということが多い。一般の外来語としてはあまり定着しておらず、不動産や資産といった意味で企業名の一部などに用いられることがある。様々な分野や場面で用いられる一般的な用語で、それぞれの対象が持つ固有の属性値やその集合体のことを指す。例えば、「ファイルのプロパティ」と言った場合には、ファイル名やファイルの種類、ストレージ上での所在、アクセス権の設定、作成日時、最終更新日時、データサイズ、読み取り属性などが含まれる。
Windowsなどでは、対象のプロパティの表示や変更を行う設定画面や設定ソフトなどのことを「○○のプロパティ」のように表示するため、文脈によっては「プロパティを開く」といったようにこの設定画面のことを指してプロパティという場合もある。
オブジェクト指向プログラミングにおけるプロパティ
オブジェクト指向プログラミングでは、オブジェクトのフィールド(メンバ変数)を外部から直に操作するように記述できるが、実際には内部的にメソッド呼び出しを利用するよう自動的に変換してくれる機能をプロパティということがある。
通常、フィールドへ外部からアクセスするには「アクセサメソッド」(setterメソッド/getterメソッド)を定義する必要があるが、プロパティ機能のある言語ではこれを簡易化し、少ないコード量で安全にフィールドへアクセスできるようにしてくれる。
例えば、objオブジェクトのPropフィールドを外部から参照するには、クラス内でgetPropメソッドを定義し、外部から x=obj.getProp() のように記述するのが一般的だが、プロパティとして宣言することにより x=obj.Prop のように記述するだけで内部的にアクセサメソッドを呼び出して値を取り出してくれる。
(2024.3.28更新)