物理CPU 【physical CPU】 実プロセッサ
ハイパーバイザ型の仮想化技術では、CPUやメモリなどコンピュータの持つ資源や能力を論理的に分割し、これを組み合わせて仮想マシン(VM:Virtual Machine)を構成してOSなどのソフトウェアを動作させる。
ソフトウェアからは仮想マシン上にCPUが動作していてこれを占有しているように見えるが、実際には物理的なCPU装置の処理時間をハイパーバイザが細かく分割して仮想マシンに分配しているもので、これを「仮想CPU」(virtual CPU)という。
このような仮想化を行なうことで、物理CPUの数を超える数の仮想マシンを同時に起動してそれぞれ独立したコンピュータとして動作させることができ、大量の処理を行う仮想CPUに処理時間を多めに分け与えるといった効率的な資源配分を行なうことができる。
かつては一つの物理CPUが同時に一つのプログラムを実行していたが、現代的な設計のCPUは内部がそれぞれ独立に動作する「CPUコア」に分割されており、複数のCPUを搭載したのに近い並列処理が可能となっている。さらに、同時マルチスレッディング技術を内蔵した製品では一つのコアで同時に二つの命令の流れ(スレッド)を実行状態に置くことができ、コア数の2倍のプログラムを並行に動作させられる(ただし実効性能は最良で1.3倍程度)。
(2022.2.8更新)