ダイナミックディスク 【dynamic disk】
概要
ダイナミックディスク(dynamic disk)とは、Windowsのストレージ管理方式の一つで、領域の分割や統合を柔軟に、動的に行うことができる方式。基本的な管理方式であるベーシックディスクと対比される。従来からあるベーシックディスクでは内部を複数の独立した領域に区切るパーティションをMBR方式では4つまで、GPT方式では128個まで作成できるが、ダイナミックディスクでは装置全体が一つのパーティションで、その中にボリュームと呼ばれる領域を2000個まで作成することができる。
ボリュームはストレージ内に未割り当て領域があれば後からフォーマットせずに任意にサイズを拡大することができる。複数の物理的な装置にまたがる領域を一つのボリュームに連結して広大な単一の領域のように扱う「スパンボリューム」や、複数の装置にまたがって領域を作成し、同時並行に読み書きを行ってアクセス速度を向上させる「ストライプボリューム」を構成することもできる。
また、複数の装置に同容量のボリュームを作成し、常に同じデータを書き込む「ミラーボリューム」や、RAID 5方式でデータと誤り訂正符号を複数の装置に分散して記録する「RAID-5ボリューム」(Windows Serverのみ)といった対障害性を向上させる機能を利用することもできる。
ベーシックディスクからダイナミックディスクへの変換は中のデータはそのままですぐに行うことができるが、逆の変換は一旦装置をフォーマット(初期化)しなおさなければならず、内容は利用者側で保全しなければ失われる。また、OSの起動領域として指定できるのはベーシックディスク上のパーティションだけで、ダイナミックディスクからOSを起動することはできない。
(2018.11.7更新)