Windows 7

概要

Windows 7とは、米マイクロソフト(Microsoft)社のパソコン向けオペレーティングシステム(OS)製品の一つ。Windows Vistaの後継製品で、2009年10月発売、サポート終了は2020年1月。

家庭やオフィス利用者が直接デスクトップ画面で作業するためのクライアントOSで、同社の同世代のサーバ向けOS製品であるWindows Server 2008 R2と大半のプログラムを共有している。

ソフトウェアの中核部分は一世代前のWindows Vistaから引き継いでおり、小幅な改良が中心となっている。製品名は「7」となっているが内部のバージョン番号は「6.1」で、「6」だったVistaの改良版であることを示唆している。

表示・操作感(UI)ではVistaの「Aero」操作が引き継がれて強化される一方、タスクバー機能の整理やクラシックメニューの廃止がわれ、タッチパネル操作やMicrosoft Officeで導入されたリボンインターフェースが標準対応となった。

インターネット対応では同社の運営するオンラインサービスとの連携が強化され、ネット系のソフトウェアおよびサービスに「Windows Live」(ウィンドウズライブ)の共通ブランドが付与された。電子メールクライアントは「Outlook Express」から「Windows Live メール」に、インスタントメッセンジャーは「MSN Messenger」から「Windows Live メッセンジャー」になるなど、製品名やブランド名が大幅に変更・統合された。

Windows XPからの移行

広く受け入れられた二世代前のWindows XP利用者Vistaへの移行に抵抗感を示した反省を踏まえ、メモリ使用量の多さや動作の鈍重さを改善し、軽量で軽快なシステムとなった。

また、XPとの互換性確保のため、仮想マシン技術(Windows Virtual PC)を用いて一つのウィンドウ内でWindows XPそのものを起動して動作させる「Windows XP Mode」が内蔵された。これらの施策によりXPからVistaを経ずに飛び越しで移行する利用者が急増した。

エディション

用途や対象などに応じて6つの製品エディションが用意された。新興国向けの廉価版「Home Basic」、ネットブックなど向けの機能限定版「Starter」(バンドル販売のみ)、一般家庭向けの「Home Premium」、一般オフィス向けの「Professional」、「全部入り」の最上位版「Ultimate」と、その大企業向け「Enterprise」の6つである。32ビット版のみのStarter以外は32ビット版と64ビット版(x86-64)がある。

Windows XPおよびVistaからは同等のエディションへのアップグレード版が提供された。また、「Windows Anytime Upgrade」プログラムにより、差額の支払い手続きのみで下位のエディションから上位版へ即座に乗り換えることができる(インストールメディアが全エディション共通のため)。

(2019.8.31更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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