BITS 【Background Intelligent Transfer Service】 バックグラウンドインテリジェント転送サービス

概要

BITS(Background Intelligent Transfer Service)とは、Windowsの機能の一つで、通信回線の空いている伝送容量を用いて他のプログラムの通信を阻害せずにファイルの送受信を行うもの。常駐プログラム(サービス)として提供され、外部のソフトウェアから利用することができる。

Windows上で動作するプログラムはBITSに対してファイルの転送を依頼することができ、コンピュータ内のファイルの位置、相手先とその内部でのファイルの位置などを指定して送信(アップロード)または受信(ダウンロード)を指示する。

転送要求はキュー(待ち行列)に加えて管理され、コンピュータのネットワーク機能の通信状況を監視して空いている帯域を利用して順番に転送される。優先度を指定して特定のファイルを優先的に送受信することもできる。他のプログラムの通信状況に応じて間欠的に通信せざるを得ないため、中断したファイル転送を途中から再開するレジューム機能などにも対応している。

データの送受信に用いるプロトコル(通信規約)としてはWeb通信に用いられるHTTP(Hypertext Transfer Procotol)と、これをSSL/TLSで暗号化したHTTPS、およびWindowsのファイル共有で用いられるSMB(Server Message Block)に対応している。

Windowsの機能の一部にも通信機能にBITSを活用しているものがあり、例えばWindows Updateの自動更新ではMicrosoft社のWebサーバから更新ファイルを取得するためにBITSによる転送を行なっている。

(2019.1.8更新)