仮想アプライアンス 【virtual appliance】 バーチャルアプライアンス

概要

仮想アプライアンス(virtual appliance)とは、仮想化技術を用いて、特定用途のアプリケーションソフトが稼働する環境を即座に構成できるようにしたもの。仮想マシン(VM)のイメージファイルなどとして提供される。

ネットワーク上で特定の機能を提供する専用の機器を(物理)アプライアンス(appliance)というが、仮想アプライアンスはその機能を汎用のサーバコンピュータ上で動作するアプリケーションソフトとして実装している。

単純にソフトウェアとしてアプライアンスの機能を再現する場合、コンピュータにオペレーティングシステム(OS)を導入し、その上にアプリケーションソフトを導入し、それらの設定作業を行う手間がかかるが、仮想アプライアンスではこれらが導入済みの環境を特定の仮想化ソフトで展開できる仮想マシンとしてパッケージする。

利用者はイメージを入手して仮想化ソフトで展開するだけで、即座に設定済みのアプライアンスを仮想マシンとして起動することができる。ソフトウェア的に構築されているため、別の物理コンピュータに移転したり、契約先のクラウドサービス上で稼働させることもできる。

(2020.8.14更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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