仮想化 【virtualization】 バーチャライゼーション

概要

仮想化(virtualization)とは、コンピュータを構成する様々な資源(CPU、メモリ、ストレージ、OSなど)を、物理的な構成とは独立に論理的な単位に編成し直すこと。複数の資源を統合して一つに見せかけたり、一つの資源を分割して複数に見せかけたりすることができる。

例えば、一つのCPUをハードウェア的な仮想化技術によって論理的に二つに分割することで、そのコンピュータ上で動作するOSやアプリケーションソフト、コンピュータを操作する利用者からは、あたかも二つのCPUが並列に動作しているように見える。また、複数台のストレージ装置をまとめて論理的に統合することで、利用者側からは大容量の大きな装置が一台存在するように扱うことができる。

CPU仮想化、ストレージ仮想化など、仮想化の対象によって様々な「○○仮想化」が存在するが、何らかの特定の資源についての仮想化を「リソース仮想化」、コンピュータ全体の仮想化(一台を複数台に見せかける)を「プラットフォーム仮想化」(サーバコンピュータの場合は「サーバ仮想化」)という。

単に仮想化といった場合はプラットフォーム仮想化を指すことが多い。「ハイパーバイザ型仮想化」「コンテナ型仮想化」「ホスト型仮想化」などいくつかの実装方式があり、性能や動作するOSの種類などに違いがある。近年ではシステム基盤としてクラウドサービスコンテナ型仮想化を組み合わせる方式が広く普及している。

(2018.9.28更新)

仮想化用語辞典

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平30春 問62

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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