コマンドレット 【cmdlet】 commandlet

概要

コマンドレット(cmdlet)とは、Windows PowerShellで用いるコマンドのこと。実行ファイルではなくシェルが解釈して実行する命令文で、「動詞-名詞」という命名規則で規定される。

PowerShellWindowsに従来からある「コマンドプロンプト」に代わる新しいコマンド実行システムで、利用者は文字による対話的な操作でシステムが提供する様々な機能を利用することができる。

コマンドレットはPowerShellシステムに指示する命令文で、「Get-Command」のように「動詞-名詞」という形式になっている。動詞は処理や操作の内容を、名詞は処理対象を表しており、その組み合わせによって多種多様な命令を記述することができる。

例えば、現在の日付を取得して表示するコマンドレットは「Get-Date」、カレントディレクトリを変更するコマンドレットは「Set-Location パス」といった具合である。オプション(スイッチ)や引数は従来のコマンドと同じようにコマンド名の後にスペースを開けて追加で記述する。

具体的なシステム上の操作をうコマンドレットだけでなく、「Get-Item」(アイテム情報の取得)、「Set-Content」(内容の設定)など様々な対象に用いることができる汎用的、抽象的なコマンドレットも用意されている。複数のコマンドレットを組み合わせることで複雑な処理を簡潔に記述することができる。

主な動詞として、「Get」「Set」「Add」「Show」「New」「Copy」「Move」「Rename」「Remove」「Clear」「Invoke」「Out」「Push」「Pop」「Write」「Export」「Import」「Join」「Split」「Convert」「Resolve」「Test」「Compare」「Sort」「Select」「ForEach」「Where」「Group」「Mesure」「Tee」「Start」「Stop」「Wait」「Debug」「Receive」「Format」「Find」「Install」「Uninstall」「Update」「Save」「Publish」「Compress」「Expand」などが用意されている。

主な名詞として、「Help」「Command」「Host」「Output」「Error」「Verbose」「Warning」「Debug」「Information」「Progress」「Null」「Location」「Item」「ChildItem」「ItemProperty」「Content」「Variable」「Alias」「Path」「Object」「History」「Process」「Job」「Date」「TimeZone」「String」「List」「Table」「Csv」「Json」「Clixml」「Xml」「Html」「Markdown」「Module」「Clipboard」「Sleep」「Unique」「Random」「ComputerInfo」「Archive」などが用意されている。

(2024.9.10更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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