cmd.exe
概要
cmd.exeとは、Windowsに標準で付属するコマンド実行プログラム(コマンドシェル)の一つ。キーボードからの文字列入力により対話的に操作することができる。デスクトップ上では「コマンドプロンプト」の名称で案内される。利用者からオペレーティングシステム(OS)に対して文字による命令を入力できるソフトウェアで、コマンドを実行する場合は実行結果も文字で表示される。独自のウィンドウを持つアプリケーションソフトの起動を行うこともできる。
黒背景のウィンドウ内に「C:¥Users¥ユーザー名>」などの「プロンプト」と呼ばれる文字列が表示され、これに続けてコマンド文字列を入力しEnterキーで改行すると、コマンドが実行され結果が次行以降に表示される。ファイルのコピーなどの操作を行ったり、ストレージ内に格納された実行ファイルを起動することができる。
実行すべきコマンドを一行に一つずつ記述したテキストファイルである「バッチファイル」(.batファイル)を解釈・実行する機能もあり、関連する複数の操作を一括して実行することができる。簡易な制御構文を用いて条件分岐や繰り返し処理などを行うこともできる。
Windowsでは大半の操作をグラフィックス表示とマウス操作やタッチ操作などの組み合わせ(GUI:グラフィカルユーザーインターフェース)により行なうことができるが、システム管理やソフトウェア開発などでは一部の高度あるいは特殊な処理でコマンド操作が必要となることがある。
MS-DOSや初期のWindowsでは「COMMAND.COM」というプログラムが標準のコマンドシェルだったが、Windows NT系統で新たに導入されたcmd.exeが取って代わった。Windows 7以降は.NET Framework(および.NET Core)を基盤とする「Windows PowerShell」が新たに標準となったが、引き続きcmd.exeも内蔵されており、広く利用されている。
(2023.8.15更新)