隠し属性 【hidden attribute】
概要
隠し属性(hidden attribute)とは、Windowsでファイルやフォルダに付与される属性の一つで、通常の操作方法では表示したり操作対象とすることができないよう利用者から存在を秘匿するもの。システムファイルなどに設定される。Windowsではファイルシステムがファイルやフォルダについての様々な情報を管理している。個々のファイルやフォルダにはオン・オフ可能なスイッチのような「属性」(attribute)がいくつか設定されており、隠し属性はファイルやフォルダを利用者の通常の操作画面から隠して見えないようにする。
隠し属性がオンに設定されたファイルやフォルダは、Windowsエクスプローラー(デスクトップ画面)やコマンドプロンプトのdirコマンドなどで表示されなくなり、ファイルを開いたり、複製・移動・削除などを直接行うことができなくなる。
ファイルやフォルダの隠し属性の状態を確認したい場合、エクスプローラーでプロパティを開けば、「属性:」欄に「□ 隠しファイル(H)」というチェックボックスが現れる。チェックが入っていればオン、なければオフである。利用者がこれを操作してオン・オフを切り替えることもできる。
隠しファイルやフォルダは画面上は見えないだけで、隠し属性がオフの時と変わらず存在する(操作を拒否するよう保護されているわけではない)ため、上位フォルダごと移動・複製・削除することはできる。コマンドプロンプトでもxcopyコマンドなどは隠し属性のファイルやフォルダを対象とするオプションが用意されている。
また、エクスプローラーの「表示」設定で「選択した項目を表示しない」欄の「隠しファイル」のチェックボックスを外せば、隠し属性がオフのファイルと同じように一覧に表示されるようになり、通常通り選択して操作できるようになる(そのファイルの隠し属性がオフになるわけではない)。
(2023.7.20更新)