Azure AD Connect 【Microsoft Entra Connect】 AADC

概要

Azure AD Connect(Microsoft Entra Connect)とは、Active Directory拡張機能の一つで、クラウド上のAzure AD(Entra ID)とオンプレミス上のActive Directoryアカウント情報を同期させるもの。クラウドオンプレミスをまたいで単一のIDで利用者を管理することができる。

Active Directoryは米マイクロソフト(Microsoft)社のWindows Serverで利用できるアカウント管理システムで、ネットワーク上の様々なコンピュータやソフトウェア、サービスなどを一つのユーザーアカウントで利用することができるようになる。

通常のActive Directoryは企業などの組織が自社システムに組み込んで利用するオンプレミスの仕組みだが、同社のクラウドサービスMicrosoft Azure」でもActive Directoryの機能を利用することができる「Azure Active Directory」(Azure AD、現Entra ID)というサービスが用意されている。

Azure AD Connectは自社のオンプレミス上のアカウント情報をそのままAzure ADで利用できるよう同期するツールで、利用者は「ハイブリッドID」という単一のアカウントを用いてAzure上のクラウドサービスオンプレミスのシステムの両方を利用できるようになる。

アカウントの同期およびユーザー認証の方法は、オンプレミスADからAzure ADパスワードから生成したハッシュ値を送信して認証できるようにする「パスワードハッシュ同期」、Azure利用時にAzure AD側からオンプレミスAD側に認証依頼を行う「パススルー認証」、Active DirectoryフェデレーションサービスADFS)などで両システム間のID連携を行う「フェデレーション」が用意されている。

(2023.10.4更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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