.tmpファイル
“tmp” とは “temporary” (一時的な)の略で、「テンポラリファイル」「一時ファイル」などと呼ばれることもある。ソフトウェアがストレージ上に一時的に作成するファイルで、処理途上のデータを一時的に保管する際などに作成される。
ソフトウェアが内部的に作成するものであるため、利用者による操作や他のシステムとの交換などは想定されておらず、決まった特定のデータ形式で作成されるとは限らない。ソフトウェアによってテキスト形式だったり、実行可能プログラムであったり、様々な形式の複合であったりする。
.tmpファイルの削除
多くの場合、ソフトウェアの実行中に自動的に作成され、目的の処理が完了したり、ソフトウェアが終了する際に自動的に削除される。ソフトウェアやコンピュータが異常終了すると削除処理が行われず、前回起動時に作成された.tmpファイルがそのまま残ってしまうこともある。
実行中のソフトウェアが使用している.tmpファイルを利用者が手動で削除すると処理に異常をきたすことがある。実行中はファイルがロックされ、削除や移動などの操作を受け付けない場合もある。終了したソフトウェアが残した.tmpファイルは削除しても特に不都合は無いことが多い。
ソフトウェアによっては.tmpファイルを削除せずストレージに蓄積していくものがあり、異常終了などで削除されないまま残されるものもある。増え続けると空き容量が圧迫されるため、Windowsではディスククリーンアップなどの機能によりまとめて削除することができるようになっている。
Officeソフトの作成する.tmpファイル
Microsoft WordやMicrosoft Excel、Microsoft PowerPointなどMicrosoft Office(Microsoft 365)に含まれるアプリケーションソフトは、文書データを編集中に内容を一時的に保管するために.tmpファイルを作成する。通常はファイルを保存して終了すれば削除されるが、アプリケーションが異常終了した場合などには残る場合がある。
編集途上でファイルが未保存なのにアプリが終了してしまい、.tmpファイルだけが残っている場合は、拡張子をそのアプリに適したものに変更(Wordであれば「.tmp」→「.docx」)すれば最後に自動保存した内容を復元できる場合がある。アプリを起動し直してファイルを開くメニューを開き、ファイル形式を「すべてのファイル」に指定して.tmpファイルを開いても同様である。