WUfB 【Windows Update for Business】
概要
WUfB(Windows Update for Business)とは、クライアント向けWindows製品の法人向けエディションで利用できる機能の一つで、Windows Updateの挙動を法人のシステム管理者が細かく指定できるもの。Windowsには、開発元の米マイクロソフト(Microsoft)社が更新プログラムを公開するとインターネットを通じて自動的に取得し、システムに適用するWindows Updateという仕組みがある。利用者が明示的に操作を行わなくても自動的にシステムを最新の状態に保ち、発売後に新たに発見された保安上の弱点(脆弱性)を攻撃者に悪用されるといった事態を防ぐことができる。
企業などの組織で大規模にWindowsを導入している場合には、Windows Updateの更新適用やシステム再起動のタイミングが悪かったり、更新プログラムに社内システムとの不整合があったりすると、円滑なシステム利用が妨げられてしまうことがある。
そこで、Windows 10およびWindows 11の法人向けエディションであるPro、Enterprise、Educationには、Windows Updateの拡張機能として、管理者が挙動を一括してきめ細かく指定・調整することができるWUfBが搭載されている。
管理者はMicrosoft Intuneなどの管理ツールを通じて各コンピュータのWindowsの設定を変更し、更新プログラムの適用や再起動のタイミングを指定したり、特定のプログラムの適用を延期したり、メジャーバージョンアップ(機能更新プログラム)の適用を延期することができる。
これにより、情報システム部門で個々の更新プログラムがシステム運用の妨げにならないか検証してからクライアントに展開するようにしたり、Windowsをバージョンアップしてもこれまで通りの機能や操作感を維持できるか確認したり、更新内容や注意点を利用者に告知してから更新するといった対応を取ることができる。
(2023.6.23更新)