VMware vSphere

概要

VMware vSphereとは、米ブロードコム(Broadcom)社のVMware部門による仮想化ソフトウェアのパッケージ製品。データセンターなどで多数のコンピュータを仮想化して遠隔から一括管理するために必要なソフトウェアを組み合わせたもの。

主な構成要素として、サーバ仮想化するハイパーバイザーの「vSphere ESXi」、複数のコンピュータをネットワークを通じて監視・管理する「vCenter Server」、管理者に操作画面を提供するクライアント環境「vSphere Client」(PC版)および「vSphere Web Client」(Web版)などがある。

代表的な機能として、仮想マシンから滞りなくネットワークにアクセスできるよう物理サーバ上に仮想的なネットワークスイッチを構成する「vSwitch」や、起動中の仮想マシンを瞬時に別の物理サーバに移動(ライブマイグレーション)する「vMotion」、サーバ停止時に自動的に別のサーバ仮想マシン再起動する「vSphere HA」(High Availability)、複数のサーバで同一の仮想マシンを動作させて障害に備える「vSphere FT」(Fault Tolerance)などがある。

同社のクラウドサービス「VMware Cloud」を統合した「vSphere+」も提供され、様々なデータセンターにまたがって分散配置されている仮想化システムをクラウドを通じて一元的に管理することができる。vSphere+における各製品の販売は、利用規模と利用期間に応じた柔軟なサブスクリプション(購読)型のライセンスによって行われる。

(2024.1.31更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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