ゼロクライアント 【zero client】 ゼロクラ

概要

ゼロクライアント(zero client)とは、情報システムクライアント端末の種類の一つで、仮想デスクトップ環境を利用することを前提に、単体としての機能を極限まで削減したもの。

ゼロクライアント端末は画面表示や利用者が操作する入力装置キーボードマウスなど)は備えるが、データの記憶や処理に関する機能はほぼまったく持っておらず、ネットワークで繋がれたサーバ上に処理を依頼し、自身は利用者との入出力に特化している。

サーバ上ではWindowsなど一般的なパソコンオペレーティングシステムOS)が稼働しており、端末に画面情報を送る。利用者端末の画面でそれを確認しながら手元の機器で入力い、あたかもパソコンなどを操作しているようにシステムを利用することができる。このような方式を仮想デスクトップという。

このような設計端末は従来から「シンクライアント」(thin client)として知られていたが、これは端末側にもストレージや機能を制限した汎用OSなどを備え、最低限の情報処理機能を持たせた構成が一般的だった。

ゼロクライアントは特定のサーバ環境仮想デスクトップシステムに特化することで汎用コンピュータの機能を極限まで排し、低コストや高いセキュリティ(例えば、USBメモリを接続してデータを抜き出すことが物理的にできない)、およびOSアップデートなどが不要であるなど高いメンテナンス性を実現している。

(2020.2.8更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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