RIFF 【Resource Interchange File Format】

概要

RIFF(Resource Interchange File Format)とは、様々な種類や形式のデータをファイルに格納する方式を定めた汎用のファイル形式。米マイクロソフト(Microsoft)社と米IBM社が開発・公開した仕様で、音声のWAV形式や動画のAVI形式の基礎となっている。

格納するデータの内部的な形式自体は規定せず、データをファイルに記録する方式のみを定めた「コンテナフォーマット」の一つで、画像や音声、動画など様々な種類のデータを記録することができる。

RIFFではデータを「チャンク」(chunk:かたまり)という単位で連ねた比較的単純な構造となっている。チャンクは先頭4バイトが4文字の識別子(データ形式)、続く4バイトがデータ本体の長さ(32ビット符号なし整数)、続く領域が可変長のデータ本体、末尾が全体の長さを偶数バイトに調整するパディング(埋め草)となっている。

RIFFファイル本体は全体が大きな「RIFF」チャンクで、データ本体の部分にサブチャンクを並べた入れ子構造になっている。格納されたデータについての情報(メタデータ)は「INFO」チャンクに記述することになっている。データ本体部分の形式はRIFF自体では規定せず、識別子で示されるデータ形式の規格を参照する必要がある。

RIFF形式に基づいて規定された派生ファイル形式が多数あり、特にWindowsでは古くから標準的なマルチメディアデータのファイル形式として利用されている。著名な形式としては動画ファイルのAVI形式や音声ファイルのWAV形式、米グーグル(Google)社が策定した画像ファイルのWebP形式などがある。

(2021.7.2更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。