デコミッション【decommission】デコミッショニング/decommissioning

概要

デコミッションとは、稼働中の情報システムサーバネットワーク機器、ソフトウェアなどを運用対象から外し、停止、撤去、廃棄する一連の作業のこと。単なる電源オフではなく、データの移行や消去、ライセンス契約の解約、機器の物理的撤去までを含むIT資産のライフサイクル最終段階の管理を指す。
デコミッションのイメージ画像

複数のノードで構成されるシステムでは、特定の要素を停止して切り離す操作をデコミッションと呼ぶ。仮想化環境であれば、管理システムが制御する仮想マシンVM)の一つを停止・削除する操作がこれにあたり、当該インスタンスが占有していたリソースが解放されて再利用可能になる。クラスタシステムでは、構成ノードを他のノードデータを引き継がせながら安全に切り離す操作を指し、機器のメンテナンスや入れ替えの際に行われる。

対象を停止する前には、依存関係の調査と利用部門への通知が必要になる。停止対象が他のサービスと連携している場合、単純に停止するだけで障害が生じる恐れがあるためである。特に、データベースや認証基盤のように複数システムで共有される要素では、慎重な確認と移行先システムの準備が求められる。

データの扱いも重要な工程である。保存義務がある情報は移行または保管し、不要なデータは削除する。記憶装置を廃棄する際には、専用ソフトウェアによる消去や物理破壊を行うことがある。個人情報保護や情報セキュリティの観点から、消去の記録を残す運用も必要になっている。

近年ではクラウド利用の拡大により、物理機器の撤去を伴わないデコミッションも増えている。仮想マシンコンテナマネージドサービスインスタンスは容易に増やせる反面、不要になったリソースが見過ごされやすい。削除されないまま残置されたリソースは課金が継続し、セキュリティ上のリスクにもなるため、運用終了後の整理が重要視されている。

(2026.5.27更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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