ReFS【Resilient File System】
概要

Windowsでは長年「NTFS」がファイルシステムの標準として用いられているが、ReFSはこれとは異なる特性を持つ選択肢として提供されている。最大ファイルサイズは18EB(エクサバイト)に達し、最大ボリュームサイズも仕様上は1.2YB(ヨタバイト)とされる。現在の技術水準では事実上無制限とみなせる容量の記憶領域やファイルを扱うことができる。
可用性や信頼性を高める仕組みが数多く組み込まれている。ファイルやディレクトリに関する管理情報(メタデータ)の複製を保存しておき、データの整合性検査を自動的に行う。破損を検知した場合には、システムを稼働させたまま自動的に修復処理を行う仕組みを備える。
これらの処理はオンライン(稼働中)で実施されるため、検査や修復のために記憶装置を一時的に切り離してシステムを停止させる必要がない。さらに、定期的な整合性確認を行うスクラビング機能も搭載されており、利用者が気付かないまま蓄積するデータ破損の検出にも対応する。Windowsのストレージ仮想化機能である「Storage Spaces」と組み合わせれば、正常な複製データから破損部分を復旧する機能も利用できる。
NTFSと共通する機能も多く、アクセス制御リスト(ACL)による権限管理、BitLockerによる暗号化、データの重複排除機能などはReFSでも利用できる。一方、透過的なデータ圧縮、EFS(Encrypting File System)による暗号化、ハードリンク、ディスククォータ、MS-DOS互換の短いファイル名(8.3形式)の生成などの機能は提供されていない。Windowsの起動ボリュームやシステムボリューム、USBメモリなどのリムーバブルメディアのフォーマット形式としても利用できず、これらの用途にはNTFSなど他のファイルシステムを使う必要がある。
Windows 11では、ソフトウェア開発におけるソースコードの読み書きを高速化するための専用ストレージ領域である「Dev Drive」のファイルシステムとしてReFSが採用されている。仮想マシンのディスクイメージ管理を高速化する機能も追加されており、大規模なデータセンターや仮想化基盤での運用にも適している。