VXLAN 【Virtual eXtensible LAN】
概要
VXLAN(Virtual eXtensible LAN)とは、IPネットワークを経由してVLANを広域に拡張することができる通信規約(プロトコル)。物理的に離れているLAN(L2ネットワーク)同士を結合することができる。広域ネットワークとの境界などに設けられたVTEP(Virtual Tunnel End Point)がUDPデータグラムにイーサネットフレームをカプセル化し、IPネットワークをトンネリングすることにより、複数の拠点にまたがって単一のL2ネットワークを形成することができる。このような構成は仮想マシン(VM)をデータセンター間で移転したい場合などに便利である。
一般的なタグVLANは12ビットのVLAN IDを用いて約4000のVLANを識別できるが、VXLANでは24ビットの「VXLAN Network ID」(VNIあるいはVNID)を用いて1600万を超える仮想ネットワークを構成することができる。これは世界規模に分散配置したデータセンターを一体的に運用するクラウド事業者などにとって重要である。
VXLANの仕様は米ヴイエムウェア(VMware)社、米シスコシステムズ(Cisco Systems)社、米アリスタネットワークス(Arista Networks)社などによって策定され、2014年にIETFによってRFC 7348として標準化された。
(2021.8.27更新)