インプリメント 【implement】 インプリメンテーション / implementation / インプリ / impl
概要
インプリメント(implement)とは、実行する、実装する、履行する、満たす、などの意味を持つ英単語。“implementation” はその名詞形。ITの分野では、ある機能や技術などを、その仕様や規格、設計などに基づいて、実際に機能する実物として開発したり組み込んだりすることを指すことが多い。「実装」(する)と訳される場合もある。“impl” などの略号で示されることもある。ある特定の機能や仕様、処理方式、計算手順、通信規約(プロトコル)などを、実際に動作させることができる論理回路やプログラムコードなどの形に作り込むことを指す。そのような作業を経て実現されたソフトウェアやハードウェアなどのことは「インプリメンテーション」(implementation)と呼ばれる。
仕様や設計などを元にインプリメントを行う場合、具体的な動作の詳細や例外的な状況への対処などは定義しきれていない場合もあり、開発者によって異なる処理が行われる場合がある。このように実装によって細部が異なることを「実装依存」(implementation dependent)という。
実装依存要素の相違により互換性や接続性、相互運用性が損なわれるのを防ぐため、元の技術の開発元などが参考として標準的な実装例を対応製品の開発者などに提供することがあり、これを「リファレンスインプリメンテーション」(reference implementation:参照実装)という。実装依存部分をこれに揃えて開発することにより、実装間の差異を最小限に抑えることができる。
(2018.9.28更新)