WHQL【Windows Hardware Quality Labs】
概要

認定の対象はプリンタやネットワーク機器、ストレージ装置、グラフィックカードなどの周辺機器と、それらを制御するデバイスドライバである。メーカーは製品を同社の試験センターに提出し、互換性や安定性、セキュリティ要件などの項目からなるテストを受ける。すべてに合格した認定済みドライバには同社によるデジタル署名が付与される。
WHQL認定を取得しなくても製品の販売や導入自体は可能だが、未認定のドライバをインストールする際は警告が表示される場合がある。64ビット版のWindows Vista以降では署名のないカーネルモードドライバの読み込みが原則禁止されており、環境によってはインストール自体が拒否される。認定済みドライバはWindows Updateを通じて利用者に配信することも可能となる。
こうした制度が整備された背景には、Windowsが多数のメーカー製品を組み合わせて動作するオープンな構成であるという事情がある。不完全なドライバはオペレーティングシステム(OS)全体の動作に影響しうるため、同社は品質基準の統一と検証の仕組みを設けた。認定済みドライバを使用することで、システムクラッシュや機器間の競合といった障害が起きにくくなるため、企業の情報システム部門では導入するドライバをWHQL認定済みに限定する運用も広く行われている。
グラフィックドライバの配布では、認定試験を完了した「WHQL版」と、認定取得前に公開される「ベータ版」を分けて提供するメーカーが多い。ベータ版は新機能や性能改善を先行して試せる一方、安定性の保証は弱い。なお、現在は「WHCP」(Windows Hardware Compatibility Program:Windowsハードウェア互換性プログラム)などの枠組みに統合されており、「WHQL」という名称は認定済みドライバや互換性確認済み製品を指す通称として用いられている。