パブリックドメインソフトウェア 【PDS】 Public Domain Software

概要

パブリックドメインソフトウェア(PDS)とは、開発者が著作権の放棄を宣言したソフトウェアのこと。誰でも自由に利用や改変、再配布が可能で、元の開発者はソフトウェアの取り扱いについて関与することができない。

コンピュータプログラムは法律上は著作物とみなされ、開発者はその著作権を保有する。パブリックドメインソフトウェアは著作権が消滅した状態のプログラムで、開発者が放棄を宣言した場合、著作権保護期間が満了した場合、政府機関による開発など法の規定により著作権が発生しない場合などが該当する。

パブリックドメインソフトウェアは誰でも自由に入手して使用することができ、ソースコードにより配布されている場合には改変や他機種への移植、自作ソフトウェアへの組み込みなどの制約なく行うことができる。複製や再配布、販売も自由である。放棄された著作権が復活することはないため、原著作者や他の主体が自らの著作物として再び著作権の保護を求めることはできない。

無料で入手・使用できる点はフリーソフトウェアと共通するが、フリーソフトウェア著作権は放棄されておらず、改変や再配布などが許諾されているとは限らない。オープンソースソフトウェアとも似ているが、こちらも著作権は放棄されておらず、再配布時などに著作者やライセンスの表示を求めたり、自作プログラムへの組み込みに条件を課したりする場合がある。

(2025.1.17更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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