オープンソースソフトウェア 【OSS】 Open Source Software

概要

オープンソースソフトウェア(OSS)とは、プログラミング言語などで書かれたソースコードを公開しているソフトウェア。誰でも自由にソースコードを入手、利用、複製、再配布、改変などをすることができる。

ソフトウェア開発では人間に理解しやすいプログラミング言語などを用いて「ソースコード」(source code)というコンピュータプログラムを作成し、これをコンピュータが解釈・実行しやすい形式のプログラムに変換して実行する。

企業などが製品として開発するソフトウェアなどの場合、ソースコード企業秘密として公開せず、実行可能プログラムのみを販売する方式が多い。このようなソフトウェアを「プロプライエタリソフトウェア」(proprietary software)と呼び、利用者ソースコードを入手できないか、できても契約により強い制約が課される。

一方、オープンソースソフトウェアではプログラムの著作権者である開発者が著作権の一部の行使を凍結し、誰でも自由にソースコードを入手して、使用だけでなく販売を含む再配布、動作の解析や一部の改変、自作ソフトウェアへの同梱や機能としての組み込みなどをうことができる。これらは無償でうことができ、開発者へ問い合わせたり許諾を得る必要もない。

ただし、著作権が放棄されたわけではなく、著作者や利用者の権利や制限などを定めた「オープンソースライセンス」(open source license)という利用許諾契約に基づいて配布される。利用者ソフトウェアの取り扱いに際して、このライセンスに書かれた条項を遵守する法的な義務を負う。

オープンソースソフトウェアは個人や小規模な開発者集団が自作のソフトウェアを善意で公開する例が多く、インターネット上にはボランティア開発者が集う「オープンソースコミュニティ」が数多く存在する。企業などが製品をオープンソース化して普及に努め、法人ユーザーとのサポート契約や関連ネットサービスの利用料などで利益を得るという「ビジネスとしてのオープンソース」も定着している。

(2024.7.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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