ショートカット 【short cut】

概要

ショートカット(short cut)とは、近道、抜け道、手っ取り早い方法、手抜き、などの意味を持つ英単語。コンピュータでは、利用者が機能や情報に素早くアクセスするのを助ける簡易な手段、仕組み、操作法などのことをショートカットということが多い。

Windowsのショートカット

Windowsファイルシステムの機能の一つで、別の場所にあるファイルフォルダを指し示す特殊なファイルやそのアイコンのことをショートカットという。

拡張子.lnk」のファイルで、内部には本体が存在するストレージ装置内の位置(パス)が記載されており、あたかも本体がそこにあるかのように扱うことができる。アイコンも本体と同じものが表示されるが、左下に小さく曲がった矢印が記載され、ショートカットであることを表している。

ファイルシステム内の深い階層にあるよく使うファイルのショートカットをデスクトップなどに設置すれば、必要なときに素早く開くことができる。実行可能ファイルへのショートカットであれば、ダブルクリックするなどして開くと自動的に実行ファイル本体が起動される。

ほぼ同様の機能のことを、macOSでは「エイリアス」(alias)あるいは「シンボリックリンク」(symbolic link)、LinuxなどのUNIX系OSでは「シンボリックリンク」と呼び、オペレーティングシステムOS)の種類に拠らない一般的な呼称としては「ソフトリンク」(soft link)という。

キーボードショートカット

キーボード上の複数のキーを同時に押すことで、あらかじめ対応付けられたソフトウェアの特定の機能を実行することができる操作のことや、そのために割り当てられたキー入力の組み合わせのことを「キーボードショートカット」「ショートカットキー」あるいは単にショートカットという。

Ctrlキーを押しながら『C』キーを押すと選択範囲をコピーする」といったように、ShiftキーCtrlキーAltキーなどの修飾キーと文字入力キーファンクションキーなどを組み合わせて押すことで、紐付けられた機能を素早く実行することができる。

操作と機能の対応関係は機種やアプリケーションごとに異なるが、Windows環境Ctrl+Cがコピー、Ctrl+Xがカット、Ctrl+VがペーストCtrl+Aが全選択、Ctrl+Sが保存、Shift+矢印キーPageUp/PageDownキーで文字列選択など、慣用的に多くのアプリケーションに共通するショートカットもある。

一般の外来語としてのショートカット

一般の外来語としては、(女性の)短い髪型のことをショートカットということが多いが、これは和製英語で、英語では “short hair” などと表現する。また、原義の通り、自動車などで移動する際に抜け道、裏道、近道などを利用することをショートカットということもある。

ビデオゲームでは、レースゲームなどで正規のコースを逸脱するなどして経路を短縮することや、転じて、決められた手順やストーリーのあるゲームで本来のシナリオや操作の一部を省略して先に進むこともショートカットという。

(2023.11.9更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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