ジョブ管理 【job scheduling】 ジョブスケジューリング
概要
ジョブ管理(job scheduling)とは、コンピュータシステムに業務に必要なプログラムを登録し、起動スケジュールを指定したり、起動や終了の指示、実行状態の監視などを行うこと。専用の管理システムにより実施することが多い。「ジョブ」(job)は主に大型汎用機(メインフレーム)系のシステムにおいて用いられる処理単位で、人間側から見て業務上の特定の目的を達成するために、関連する複数の(単一でもよい)プログラムをまとめて連続して実行する一つのかたまりにしたものを指す。
ジョブ管理は業務上の要請に従って必要なプログラムやデータを揃え、オペレーティングシステム(OS)付属のジョブ管理システム(ジョブスケジューラ)や他の専門的なシステムに登録する。実行するプログラム名やその所在、実行時の設定などを管理画面上の操作で指定するか、専用の「ジョブ制御言語」などで設定ファイルとして記述する。
一定期間ごとなど何らか条件に基づいて自動的に特定のジョブを起動する処理方式を特に「バッチ処理」という。複数のジョブを結び付けて実行順を指定したり、条件分岐などを含む複雑な実行条件を指定した「ジョブネット」などの単位で管理することができるシステムもある。
メインフレームではOS標準の機能としてジョブ管理のためのシステムが付属しており、これを用いることが多い。LinuxなどのUNIX系OSではatコマンドやcron、anacronなどのツールを、Windowsでは標準のタスクスケジューラを用いることが多い。「Hinemos」や「A-AUTO」「JP1/AJS」などの運用管理ソフトウェアを導入してジョブ管理を行うこともある。
(2024.7.15更新)