Zabbix 【ZABICOM】
概要
Zabbix(ZABICOM)とは、サーバやネットワークの状態を一元的に監視するシステム監視ソフトの一つ。ラトビアのザビックス(Zabbix)社が開発し、GPL(GNU General Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして公開されている。対象機器の監視方法として、対象自身にはソフトウェアなどを導入せず外部からの通信により状態を把握する方式、独自の監視ソフトウェア(Zabbixエージェント)を導入して内部から詳細なデータ(CPU使用率やストレージ空き容量など)を取得して送信する方式がある。
また、機器の持つSNMPエージェント機能に接続する方式も用意されており、外部からソフトウェアを導入したりできないネットワーク機器なども監視できる。
監視対象の機器やOS、アプリケーション、サービスなどの種類に応じて監視設定のテンプレート(ひな形)が豊富に用意されており、導入の手間を省くことができる。
収集したデータはグラフやマップで可視化することができ、ネットワークや様々な機器の現在の状態を分かりやすく一覧できる。応答途絶など何らかの重要な状態変化が起きたとき即座に管理者に通知する機能があり、電子メールやSMS(携帯電話のショートメッセージ)、インスタントメッセンジャー(XMPP/Jabber)などの通知手段を選択できる。
管理・設定画面はPHPなどで開発されたWebアプリケーションとして実装されており、管理者はサーバにWebブラウザでアクセスして状態の表示や設定の変更などの操作を行う。データの保存はリレーショナルデータベースで行うため、MySQLなどのデータベース管理システム(DBMS)を別途導入する必要がある。
日本ではNTTコムソリューションズが独自機能を追加して日本語化した「ZABICOM」(ザビコム)を販売しているが、Zabbix自体を入手して使用することもできる。
(2019.9.2更新)